【感想】『珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように』コーヒーと淡い恋の物語

どうも、なかむら(@ynakamura1201)です。

タレーランの事件簿シリーズの第5弾!『珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように』を読みました。

今作は、これまでとは違ってミステリー色は弱くて、どちらかというとラブ系が強い内容になっています。でも、タレーランらしくコーヒーを絡めている点は面白かったですね!

ということで、簡単に感想を書いておきます。

珈琲店タレーランの事件簿 5』のあらすじ

まずは、あらすじについて

アオヤマが理想のコーヒーを探し求めるきっかけとなった女性・眞子。11年ぶりに偶然の再会を果たした初恋の彼女は、なにか悩みを抱えているようだった。後ろめたさを覚えながらも、アオヤマは眞子とともに珈琲店“タレーラン”を訪れ、女性バリスタ・切間美星に引き合わせるが…。眞子に隠された秘密を解く鍵は―源氏物語。王朝物語ゆかりの地を舞台に、美星の推理が冴えわたる!

(引用 Amazon『珈琲店タレーランの事件簿 5 この鴛鴦茶がおいしくなりますように』)

という感じです。

鴛鴦茶って何?

鴛鴦茶は、「えんおうちゃ」と読みます。正直、コーヒー好きでもあまり聞きなれない言葉です。このお茶は、作中にも出てきますが、香港で一般的に飲まれる飲み物だそうです。

で、何なのか?というと、コーヒーと紅茶を混ぜた飲み物なんです!

は?って感じですが、本当にそうみたいです(笑)もちろん、コーヒーと紅茶を単純に混ぜただけだと渋さと苦さだけが強い飲み物なので、そこにたっぷりの砂糖と練乳を入れて飲むそうです。実に甘そうですね(笑)でも、コーヒー好きなら一度は飲んでみたいですね!

では、感想に入っていきます!

感想

ミステリーというよりも、ラブコメ、ラブミステリーとして読めば面白かったですね。ミステリーとしては、ややミステリー感が薄い内容だった感じがします。

単純にミステリーとして、またこれまでのシリーズ同様に読んでしまうと、正直読み応えはないですし、面白さは微塵も感じません。今作は、事件という程の事件は起きませんし、深い謎はありません。また、タレーランシリーズでおなじみの美星のコーヒーミルを挽くシーンも出てきません。なので、めちゃくちゃ面白いとは言い難いです。

ですが、ラブミステリー(恋とミステリー)として読むと、一人の男がかつて恋心を抱いていた女性と、今恋心を抱いている女性が共存し、そこに謎が渦巻く話になるので面白いんですよね。

アオヤマがかつて想いを抱いていた女性が突然現れ、彼女の異変に対してアオヤマが試行錯誤する姿をみて、美星は嫉妬を抱くんですよね。そして、かつて想いを抱いていた女性が抱える問題について美星は解決できているけど、アオヤマは解決できず一人でから回っている姿には、ラブコメ的要素もあり、そこがまた面白い。

ただ、ちょっと残念な感じがいなめないのは、今作は源氏物語を把握していないと、本当の面白さを感じられないという点です。もちろん、知らなくてもそれなりに楽しめることは楽しめます。

ですが、源氏物語をある程度知っていれば、面白さは段違いな気がするんですよ。僕は源氏物語なんてからっきしわかりませんし、途中で出てくる説明文的な文章も頭に入らず、最終的には美星とアオヤマのやり取りの面白さだけを追いかけていました(笑)

なので、今作品を読むに当たってはある程度源氏物語について知っておいた方がいいと思いますね。そうすれば、読者としても早く謎が解けますし、物語への引き込まれ感も違ってくると思います。

さいごに

『喫茶店タレーランの事件簿』シリーズは、今作で最終なのではないかと思っています。

アオヤマと美星の関係が、ある程度定まったことで、これから先の展開について読者に委ねた感じがしました。それは作中に登場する源氏物語が示しているように、作者にとって書く必要があることは全て書き、書く必要のないこと(=先が読めること)については書かないってことなんだと思います。

まぁでもこれ以上事件が起きても、パターンも絞られてきますし、いい引き際なのではないかと思います。タレーランシリーズは全5作とも実に面白かったです!