人参の栄養素はβ-カロテンにあり!皮も葉っぱも無駄にせずにすべて食べきりましょう!

小さいころ人参は、ピーマンと並んで嫌いな食べ物の筆頭でした。甘いのか、苦いのか、堅いのか、柔らかいのかよくわからない食材で、カレーの色合いのためだけの食材とさえ思っていました。

ですが、大人になるにつれ、人参の独特の香りや味、歯ごたえがたまらなく好きになりました。

そんな人参ですが、ある栄養素が野菜界で群を抜いているんです!今回は、そんな人参の栄養素や種類、食べ合わせ、選び方から保存方法までまとめました。

人参の栄養素について

大根(可食部100g)の栄養素は以下の通りです。(参考「もっとからだにおいしい野菜の便利帳」60頁)

水分:89.5g
ナトリウム:24mg
カリウム:280mg
カルシウム:28mg
鉄:0.2m
亜鉛:0.2mg
β-カロテン(ビタミンA):9100μg
ビタミンB1:0.05mg
ビタミンB2:0.04mg
ビタミンB6:0.11mg
ビタミンC:4mg
食物繊維総量:2.7g

この中でも他の果物や食材よりも、人参が優れている栄養素についてみていきます。

β-カロテン(ビタミンA)

人参は、流通量の多い野菜の中ではダントツでこの「β-カロテン(ビタミンA)」を含む食材なんです。きゅうり330μg、オクラ670μg、ししとう530μg、かぼちゃ730μg、ピーマン400μg、トマト540μgなので、人参の9100μgがどれだけ多いかがよくわかります。

では、β-カロテンはどんな働きがあるのか見てきましょう。

β-カロテンには強い抗酸化作用があり、がん予防や血管疾患をはじめとする生活習慣病の予防に効果があるとされています。

また、β-カロテンは、体内に入ることで、ビタミンAとして働くようにもなります。そして、ビタミンAには主に二つの役割があります。

一つは、目や視力の健康を維持してくれる働きです。目の網膜の材料になったり、目の潤いを保つなど目にとっては必要不可欠なビタミンです。なので、欠乏してしまうと、暗いところで目がみえにくくなることもあります。

もう一つが、皮膚や粘膜の細胞を形成しており、免疫力アップに貢献しています。日々新しくなる皮膚や爪を美しく、健康に保つためには欠かすことができません。また、欠いてしまうと粘膜の形成もままならないので、かぜをはじめとした感染症にもかかりやすくなります。

カリウム

β-カロテンがもの凄すぎて、影に隠れてしまいますが、カリウムも豊富に含まれています。

カリウムは、ナトリウムとバランス関係にあり、体内でナトリウムが増加すると排出を促進してくれる役割を担っています。そのため、血圧をコントロールして、高血圧の予防にも良いとされています。また、ナトリウムとともに、余分な水分も排出してくれるので、多くの女性が悩むむくみの解消にも効果があるとされています。そのほか、筋肉を収縮を正常化させてくれる役割も果たしています。

カリウムは、健康な方であれば、過剰摂取しても心配することはありません。ですが、腎臓に疾患を抱えている人は、不整脈や嘔吐などの症状が出る可能性があるので気をつけるようにしてください。

食物繊維

人参は、あまり繊維っぽくは感じませんが、野菜の中では比較的食物繊維を豊富に含んでいます。人参に含まれる食物繊維は、主に水に溶けにくい不溶性の性質を持っています。そのため、便のかさを増やしてくれたり、腸の蠕動運動を促してくれる役割を持ち、便秘の予防・改善に非常に役立ちます。

また、少なからず、水に溶けやすい水溶性の食物繊維も含まれています。水溶性の食物繊維は、水分に溶けることでゲル状になり、血中コレステロール値を低下させたり、糖質の吸収を抑える効果があります。

アスコルビナーゼ(酵素)

あまり聞き慣れない「アスコルビナーゼ」という酵素は、なんとL-アスコルビン酸(別名:ビタミンC)を壊すというところから命名されたそうなんです。

アスコルビナーゼの効果としては、消化吸収を促したり、免疫力アップ、自然治癒力アップなどがあります。

ですが、一部では「ビタミンCを含む食材と一緒に食べてはいけない」といわれています。これは名前の由来でもあります。ですが、実は、ある条件を満たせば、この説は覆ることがわかっています。

酵素の多くは、おろすなどして組織を破壊し、酸素に触れることで効果を強めるとされています。ですが、一方で熱に弱く、このアスコルビナーゼにいたっては「酢」にも弱いとされています。なので、人参をビタミンCを含む食材と食べる場合、お酢を含むドレッシングをかけたり、下茹でしたり、炒めたりなどすることで、このアスコルビナーゼの働きを抑制し、ビタミンCの破壊を抑えられるということです。

カラダへの効果まとめ

では、一度人参のカラダへの効果をまとめてみようと思います。

  • ガン予防
  • 生活習慣病の予防
  • 目や視力の健康維持
  • 免疫力アップ
  • むくみ解消

バランスよく多くの栄養素を含んでいるわけではないので、カラダへの効果も多いわけではありません。ですが、β-カロテンが多いので、目や視力の健康維持や免疫力アップには欠かせない食材ともいえます。

皮も葉っぱにも栄養素は豊富に含まれている!

人参の皮

人参の皮は剥きますか?

それ、もったいないですよ!

もちろん、皮が黒ずんでいたり、痛んでいたり、農薬が残っているので、皮を剥いてしまうのは仕方がないときもありますが、新鮮だったり、有機栽培で採れた人参であれば、皮も一緒に食べるようにしましょう!

というのも、人参にはβ-カロテンが豊富に含まれていたと思いますが、あのβ-カロテンは皮の付近に最も多く含まれているんですよ。なので、ぜひ有機栽培などの人参などは皮を剥かずに食べるようにしましょう!

人参の葉っぱ

スーパーなどで人参を買うときには、あまり葉っぱは付いていので、見たことも食べたことないかもしれません。ですが、この人参の葉っぱにも栄養素は豊富に含まれています。なので、もし見かけたら、食べてみて欲しいです!

では、この人参の葉っぱにはどういう栄養素が豊富なのか?というと、

  • β-カロテン(ビタミンA)
  • カリウム
  • ビタミンE
  • ビタミンK

という感じです。

特に、ビタミンEとビタミンKについては、人参の根っこの部分を凌ぐレベルなんです。

ビタミンEは、強い抗酸化作用を持っているので、カラダの酸化を防ぎ、老化や血管疾患をはじめとした生活習慣病の予防にいいんですよ。

また、ビタミンKは、凝血作用や骨の形成をサポートする役割を担っています。なので、不足してしまうと、血液が止まりにくくなってしまったり、骨折になりやすくなってしまいます。

人参の葉っぱって、あんまり見ないですし、食べないので食べ方を知らない人も多いと思いますが、大根の葉っぱと同様、意外と簡単に調理できますし、ちょっと苦いですが、またそれが美味しいんですよ。

調理方法としては、さっと塩ゆでしていただいて、水気をしぼってもらった後、一口サイズに切ります。フライパンにごま油をしいて、そこに人参の葉っぱと一口サイズに切った薄揚げをいれます。ある程度火が通ったら、醤油や出汁、みりんなどで味付けをして下さい。最後に白ごまか黒ごまをさっと振りかけておしまいです!

食べ合わせからみるカラダへの効果

β-カロテンが豊富な人参ですが、そのまま人参だけで食べることはあまりないと思います。では、どんな食材と一緒に食べると良いのでしょうか?(+以降は、一つでも合わせていただければOKです)

  • 動脈硬化:人参+いか・きのこ・かぼちゃ
  • 肝機能向上:人参+えび・卵・にんにく
  • 免疫力アップ:人参+ごぼう・鶏肉・ピーマン
  • 疲労回復:人参+牛肉・ひじき・里芋
  • 美肌:人参+トマト・かぶの葉・高野豆腐

という感じです。

サラダや、煮物、炒め物、カレーなどさまざまな料理に使える人参なので、いろいろな食材と組み合わせて、より効果的に人参の栄養素を摂取すると良いと思いますね。特に、お酢を加えたり、熱を加えると、ビタミンCも損なわれないので良いと思います!

品種による栄養素の違いについて

人参には、あまりスーパーなどでは見かけない珍しい品種がいろいろとあります。その中には、通常のオレンジ色の人参とは皮の色が違ったり、出回り時期が違うことで、違った栄養素を兼ね備えていることがあります。ここではその一部をご紹介します。

金時人参

スーパーなどでよくみかける人参は主に西洋人参ですが、この金時人参は東洋人参で、正月ごろになるとよく出回っています。皮は少々濃い赤色ですが、芯の方は鮮やかな赤色をしていて、肉質は柔らかく、甘みと香りが強い品種です。

そして、皮に含まれている栄養素が、通常の人参とは違うんですよ。通常の人参の皮に含まれるのは、β-カロテンですが、金時人参の皮にはリコピンが含まれているんですよ!まぁリコピンも、カロテンの一種なので、同じと言えば同じですが、ちょっと効果が違います。

リコピンには、β-カロテンとは違い強い抗酸化作用が含まれています。なので、カラダの酸化を防ぎ、老化防止やに生活習慣病の予防が期待されており、美肌効果もあるとされています。

紫にんじん

紫にんじんは、ちょっと前までは見ることがなかったですが。最近は旬の時期になるとスーパーなどでもちょくちょく見かけるようになりました。(地域にもよると思いますが…)

皮は紫なんですが、芯は通常の人参と同じオレンジ色なんです。そして、この皮の紫色に素晴らしい栄養素が含まれているんです。それが「アントシアニン」です。アントシアニンというとブルーベリーやぶどうなどを思い浮かべると思いますが、まさにそれと同じです。

アントシアニンには、抗酸化作用を持っていますし、なんといっても目や視力の健康を守る働きが期待されています。なので、目を良く使う方や、眼精疲労で悩む方には、ぜひとも摂取してほしい栄養素ですね。

あんまり見かけないかもしれませんが、もし見かけたら食べてみてください!

美味しい人参の選び方

鮮度が落ちてたり、美味しくなければ、いくら栄養価が高くても、誰も食べたくないですよね。では、どういう人参を選べばいいのか?というと、以下の通りです。

  • 全体的に赤みが濃いもの
  • 表面が滑らかなもの
  • 茎の切り口が変色していないもの(変色は収穫からの時間が長いことを示しています)
  • 黒ずんでいないもの(品種の場合は別)
  • みずみずしいもの
  • 茎の切り口の直径が小さいもの(柔らかく、味しいものが多い)
  • ひげ根の部分が等間隔にまっすぐ並んでいるもの
  • 生育がよく緑が濃い(葉)

一番手っ取り早く見分ける方法としては、色が鮮やかかどうか?です。

また、袋詰めされ売られている人参は、袋に過度に水気が付いていないかを確認しましょう。もし、水気が多い場合は、味落ちしている場合や、鮮度が落ちている可能性があります。

人参・人参の葉っぱの保存方法

人参は非常に湿気に弱い野菜で、湿気が多いと腐りやすく痛みやすいです。なので、しっかりと水気を拭き取ってから、新聞紙に包むか、ポリ袋に入れて、夏場であれば冷蔵庫に、冬場であれば通気のよい場所に置いておきましょう!

カットしてしまった場合は、切り口から痛み始めるので、ラップなどで包みなるべく早く使い切るようにしましょう!もちろん、なるべく早く使い切った方が良いですが、無理そうであれば、使いやすい大きさにカットし、固めに茹で、水気を取った後冷凍しても良いと思います。

また、葉付きの状態で売られていたり、収穫したものは、葉が付いた状態だと、水分を葉っぱに奪われ味落ちしてしまうので、できる限り早く葉っぱと別々にしましょう。

葉っぱは、非常に乾燥を嫌います。なので、湿らせた新聞紙などに包み、ポリ袋などに入れてから、冷蔵庫に入れて保存してください。

食事の色合いのために赤の「人参」を使うべし!

和食の基本的な考え方に「五色」というものがあります。これは、料理を黒、白、赤、黄、青(緑)の五色で表現すると、見た目だけではなく、栄養面でもバランスが取れるという考え方です。

この五色の中でも、「赤」色を持つ食材はあまり多くありません。トマトやパプリカなどありますが、煮込んだり、炒めると色が黒くなってしまうことも多々ありますよね。そこで「人参」の出番です。

人参なら、煮込んでも、炒めても、形が崩れることもあまりないですし、他の色に染まることもないので、赤色がハッキリ出てくれます。もちろん、色合いのために人参をいれることもそうですが、栄養面でも色を意識してみると、食事も楽しくなりますし、カラダにも良いと思いますよ!

さいごに

人参の栄養素、特にβ-カロテンはいかがだったでしょうか?

結構凄いですよね!カレーの色合いだけの食材なんてもったいないですよね…(笑)

比較的保存期間も長いですし、使い勝手も多彩なので、家には常備しておきたい野菜だと思います。ぜひ、女性や生活習慣病が気になる方は、人参を食べましょう!

参考にしている本やサイトについてはこちらでまとめています

また、カラダへの影響については個人差があります。くれぐれも食べ過ぎには気をつけるようにしてください。